その海老の天麩羅は、一つの謀略であった。

時々某コンビニで幕の内弁当を買うんだけど、
消費税が8%に上がったにもかかわらず、値段は据え置きだった。

「おお、良心的な会社だなあ」
と感心していたのだが、弁当の蓋を開くと、何やら雰囲気が違う。

よく見ると、海老天が「鳥天」になっていたのだ。
鳥天は棒状で、一見すると海老天とまったく区別がつかなかった。
しかし確かによく観察すると、海老についているはずの尻尾がない。

これは詐欺じゃないか……と怒り狂って蓋のラベルを見ると、小さく、
「鳥天つき」
と書いてある。

つまり、完全犯罪なのである。
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『怪』の連載「置き去りの日本」~第11回「駅弁の立ち売り」

今出ている『怪』(角川書店)に、僕の連載「置き去りの日本」の第11回目「駅弁の立ち売り」が掲載されています。

駅弁の立ち売りという人々は、今や日本では数人しか残っていません。
僕はその中で、50年間ひたすら駅弁を売り続けて来たという人を探し当て、インタビューしてきました。

駅弁とは何か(実はこれが非常に難しい問題)、最初に日本で駅弁が売られたのはいつ、どこか、という根源的な問題も追及しています。

よろしかったらご覧ください。

第33回 東京読書会レポート

第33回目の東京読書会のレポートをアップしました。

テーマはトーマス・マンの『トニオ・クレーゲル』でした。

世の中はむちゃくちゃ甘い。

世論調査によると、会見を見て「小保方さんを信じます」と言うほうが多いらしい。
なんか、世の中って実はすごく甘いんじゃないかと思い始めた。

「200回成功しました。証拠はありませんけど」
「ノートは5冊くらいあります。提出はしませんが」
「ほかにもSTAP再現に成功した科学者がいます。名前は言えませんが」

これが通用するなんて、なんてちょろい世の中なんだろう。

……と同時に、ぞっともしている。

こういう何の根拠もなく信じる人々と話して分かり合えるものなのだろうか。
「話せばわかる」というのは大嘘で、人間には絶対に理解しえないグループが存在するのではないかと、今更ながら思い始める。

5/11 東京読書会34 ヘッセ『デミアン』

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第34回目の読書会を開催します。
終了後、食事会もあわせて開催します。

【日時・場所】 5月11日(日)
・15時~17時 読書会
 ルノアール四谷店 会議室6
 
・17時~ 食事会
 福の花

【費用】
・読書会……1000円(飲み物代と部屋代込み)
・食事会……3000円程
     
【定員】 20名
 
【テーマ】
ヘルマン・ヘッセ『デミアン』

現代のジャンヌ・ダルク

いや、小保方ちゃんはすごい。
論文の撤回をさらに撤回し、あくまでSTAP細胞は存在すると主張し、理研と全面戦争の構えか。

僕は前から、この人は一種の革命家であり、現代のジャンヌ・ダルクだと思っている。
この人のおかげで理研や早稲田の権威は徹底的に破壊され、炎の中に包まれている。

理研も早稲田も恐るべき人間を引き込んでしまったと思うが、それは自業自得であり、人を見る目がよほどなかったと言うしかない。

調査捕鯨禁止……鯨の竜田揚げで乾杯!

とうとう「調査捕鯨」とやらも中止が決定か……。

そりゃあれだけ南極で鯨を捕りまくって、市場に肉を横流しして、「これは科学的調査です」などと言っても通用するわけがない。

「捕鯨は日本の伝統」というのは大嘘だと、僕は『世界奇食大全』の中に書いている。
鯨肉が広まったのは戦後のことだし、昔の日本では鯨を神聖視し、食べるどころか決して手を出さない地域も多くみられた。
「伝統」なるものは、たいていは政治的にでっち上げられたものであり、伝統がどうのこうのと言う奴は、まず詐欺師と見ていい。


商業捕鯨は採算が合わないので、どの企業もやらないだろう。
これでめでたく日本での大規模な捕鯨は中止。
とりあえず、鯨の竜田揚げで勝利の乾杯をすることにする。