忍者コーヒー 伊賀の喫茶店で飲んだ「忍者コーヒー」。上にクリームを載せて、コーヒーを隠しているから……らしい。この無理やりさ、いかがわしさも忍者の魅力か。「ただのウィンナコーヒーやないか!」などという突っ込みは禁句である。ほかにも忍者うどんなるものもあった。これは具を麺の下に隠したものらしい。宮古島の宮古そばに似ている。手裏剣型のものは「かたやき」という、とてつもなく固いせんべい。これも忍者が食べていたと言っていた。 スポンサーサイト
カミュ『異邦人』 次回の読書会のテーマ『異邦人』(カミュ)をさらっと読了。かなり前に読んだことがあるのだが、今読むとやはり印象が全く違う。不条理がどうのと言われるが、主人公ムルソーは、実はある種の精神疾患だったのではないかと思うのだ。具体的な病名もいくつか挙げられる。この作品に別の角度から光を当てることができるかもしれない。
大いなる死のネックレス 夜空に、金星と月と木星がネックレスを造っている。不気味な造形だ。未開人の祈祷師が見たら、何か不吉なことの前兆と思うだろう。まるで、巨大な銀の剣が天に舞い上がり、王の喉元に沈み込んでいくかのようだ。
善人と悪人 人間の本質は、善である。だから、人間は何もしないと、自然と善人になってしまう。悪人になるには、日々努力を重ねねばならない。善人は、何一つやらない怠け者である。悪人は、日々修練に励む努力家である。
「ワンベトナムお願いします!」 サンマルクにベトナムコーヒーなるメニューができていた。要するにブラックコーヒーにコンデンスミルクを入れたもの。本場ベトナムほど濃密にミルクは入ってなかったし、少し粉っぽかった。注文するとお姉さんが「ワンベトナムお願いします!」と復唱したのがなんかおかしかった。
The first line 書きあぐねていた、加賀の坂網鴨猟の原稿、ようやく半分書けた。この原稿は、どういうわけか最初の一行、最初のワンシーンがなかなか降りて来ず、書けなかった。(僕はいつも、最初の一行の啓示を受けてから書き進める)しかし、何も考えずに半分突っ走った。坂網鴨猟は、銃を使わずに、天に網を投げて鴨を生け捕りにする猟。銃弾を使わないので、肉に血が回らず、臭みが少ないという。この原始的な狩猟法は、もはや日本で数か所しか残っていない。加賀でも一年に200羽の鴨しかとれない。……というすごい真面目な話なのだった。だから時間がかかったのか。