「トーキングウィズ松尾堂」に出演します

9月13日(日)の12:15-14:00(予定)に、NHK-FMの「トーキングウィズ松尾堂」に出演します。

パーソナリティーは松尾貴史さんと佐藤寛子さん、ゲストが須藤元気さんと僕です。

「異文化コミュニケーション」をテーマに、世界のいろんな事情や旅の話などをします。
本を紹介する番組ですので、僕の『世界奇食大全』も紹介していただけます。

嬉しかったのは、僕のお奨めの本を二冊紹介し、さらに好きな曲を二曲かけて下さることです。
どんな曲がかかるのか、お楽しみに!
僕が普段どんな音楽の中に浸っているか、わかると思います。

(神奈川県では放送されませんので、NHK横浜以外でお聞きください)
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脳みそ料理

R25で「珍グルメ探偵団」なる連載がはじまりまして、二回目の「世界の脳みそ料理食べくらべ」で、僕がコメントしています。

よかったらご覧ください。

バス乗車法認定委員会

15歳の少年に突然届いた「バスの乗り方合格証」、理由わからず本人あ然。


こんな変な事件が起きるとは、さすがはイギリスですよね。
この話、コナン・ドイルの「赤毛連盟」とそっくりです。
ある赤毛の男のところに、「君を赤毛連盟のメンバーと認定する」という通達が届き、簡単で実入りのいい仕事を紹介してくれる。
しかしその背後には大いなる犯罪の影が差していた……というもの。

「赤毛連盟」は探偵小説であると同時にナンセンス小説でもあるのだけど、この記事の中でも、少年の親が事件を楽しみ、爆笑しているのが面白い。
ナンセンスなジョークを楽しむ余裕があるわけですよね。

火星人募集!

目黒に「火星人酒場」なる居酒屋があるのだが、先日店先を通ったら、こんな貼り紙がしてあった。


T0010088


火星の世界も人材不足らしい。しっかり火星人の店員を募集している。

だが不思議なのは、「日本語が上手な火星人」と限定していることだ。
火星語は話せなくていいのだろうか。それとも、火星語ができるのは当たり前なのか。

火星人で日本語が喋れる人間(?)がどれほどいるのかわからないが、あの赤い星の就職業界も、なかなか厳しそうである。
火星にもインチキくさい日本語学校があり、そこに通うだけで日本のビザが下りたりするのだろうか。

『スットコランド日記』(宮田珠己著)

先日、エッセイストの宮田珠己さんが新刊の『スットコランド日記』(本の雑誌社)を送ってくださり、とても嬉しかった。宮田さんは僕が最も好きな作家の一人だからだ。

前にも書いたように、僕が初めて宮田さんの著作に出会ったのは、10年ほど前の『東南アジア四次元日記』(旅行人)で、その曲がりくねった独自の視点と、斬新でナンセンスな文体に衝撃を受け、それ以降ずっと勝手に注目していたのだ。宮田さんの、日本語の関節を外しまくり、徹底的に意味を細断して破壊する文体は、現代詩の観点から見ても、評価されていいと思っている。

新刊の『スットコランド日記』は、「WEB本の雑誌」に連載されているものを書籍化したもの。
僕はもちろん、WEBに載っていたころから読ませていただいていた。

「スットコランド」とは、宮田さんの住んでおられるマンションから見える風景が、なんとなくスコットランドに見えることから付けたものだ。
ちなみに、読み始めた頃、僕は本気で、宮田さんがスコットランドに住んでいると思っていた。
風光明媚な所に住めて羨ましいと思っていた。もっとも、日記の中に「湘南に行った」とか「新宿に本を買いに行きました」とかしきりに書かれていたので、妙な感じはしたのだけれど。わざわざスコットランドから、なんで湘南まで泳ぎに来ているんだろう。コンコルドででも移動しているのだろうか……とか。

日記だから、これを読むと宮田さんの日常生活がある程度わかる。そして、あの不思議で面白い文章がどういう過程で生まれてくるのかも、見えてくる。つまり、作家の工房を覗くことができるのだ。

文章では能天気でアホらしいことを書いていても、宮田さんはそれなりに悩みながら、迷いながら書いておられることもわかって来る。そして、書きたい小説を書くために、自分に合わない仕事の依頼を、戸惑いながらも断る姿にも、感銘を受ける。

僕がもっとも共感し、「そうそう、そうなんだよな」と思ったのは以下の部分。これは、宮田さんの著作を貫く、通奏低音になっているのではないだろうか。


こざかしいことグダクダ言ってないで、文化的考察とか、役に立つ情報とか、現地の人々とのふれあいとか一切なく、読んだ人が、これ現地行ってないでしょ、と思うほど、中身スカスカの究極的にくだらないおバカ旅行記を書け、というお告げではないか。
Don't think! Eeeeeeeel.(考えるな、うなぎだ)

オタク

オタクとは、自分のことにはまったく興味がなく、他人のことに興味があり過ぎる人のことをいう。

週刊プレイボーイにインタビューが

今日発売の週刊プレイボーイに、『世界奇食大全』の著者インタビューが載ってます。

僕が今まで食べて印象に残った奇食やシュールストレミングなどについて語っています。
よかったらご覧ください。

A Pure Heart

「ねえ、髭男爵っていうお笑いコンビがいるでしょ……」
この間、20代OLのK子とバーで飲んでいた時、こう言いだした。
「ひょっとしてあの人たち、本当はフランス貴族じゃなかったの?」

僕はずるっと止まり木から転げ落ちそうになった。
辛うじて体勢を立て直し、反論する。

「ちがうに決まってるだろ!」
「だって、自分でフランス貴族のルイ何世だって言ってるじゃない」
「漫才師の言うことを真に受けてどうする。そういう設定なんだよ。だいたい、なんでフランス貴族が大阪弁を喋るんだ」
「うーん……」

K子は口をつぼめ、宙を見上げた。

「おかしいとは思ったけど、フランスでも上流階級は大阪弁で会話してるとか。」
「確かに、昔のロシア貴族はフランス語で会話してたけどね。大阪弁がそんなにお上品な言葉かいな。そもそも、何が悲しくて、フランス貴族が日本でどつき漫才しなくちゃならないんだ」
「確かに変ね。でも、漫才を演じるのがフランス上流階級のたしなみなのかと思ってた。まさか、テレビが嘘をつくなんて、信じられないわ」
「君の信じやすい心に乾杯したいよ」

そう言って、僕は彼女のワイングラスに、自分のグラスを近づけた。

伝統

守らなければ存続できない伝統など、さっさと潰してしまえ。

それは、その「伝統」とやらが民衆に愛されていない証拠だ。

書評を見つけたら教えてください

みなさんにお願いがあります。
もし、僕の本の書評がどこかに載ったり、本が紹介されたりしたら、ぜひ教えてただきたいのです。
こちらに書き込んでも、メールでもOKです。

『世界奇食大全』の書評はいくつか出ていますが、実は僕が発見したものは一つもありません。
すべて、誰かに「載ってましたよ」と教えられて、はじめて気づいたのです。
つまり、いまだ僕が気づいていない書評もあるかもしれません。
よっぽど迂闊な生活を送っているみたいですが、意外と自分の評判というのは気づかないものです。
ぜひ、見かけたらお知らせください!
お願いします。