ヨン様はなぜ人気があるのか?

まったく興味がないながらも、「ヨン様はなぜ日本のオバ様たちに人気があるか?」という問題について考えてみた。
その結果、次のような結論に達した。
「ヨン様のファンは、昔はスタニスラフ・ブーニンのファンだったのではないか?」

スタニスラフ・ブーニン。
旧ソ連生まれのピアニストで、1985年のショパンコンクールで優勝後、来日し、なぜか日本の女性たちに大人気になり、ブームを巻き起こした。追っかけが続出し、コンサートは熱狂した女性たちで埋まり、社会現象にまでなった。
このブーニンが、よく考えると、「ヨン様」に似ているのである。

bunin.jpg

yonsama5.jpg

ね、眼鏡をかけたところ、はにかみがちな笑顔が何となく似ているでしょう。

「ヨン様」ファンの女性の年齢層は、40-60代という。
ブーニンが日本に来て旋風を巻き起こしてから、ほぼ20年。
あの頃、ブーニンを追っかけまわしていた女性たちが、20年後まったく同じように、似たような「ヨン様」を追っかけまわしているのではないか?
年齢的・時代的には、ぴったり重なるのである。

だとすると、この「ヨン様」ファンのオバハン連中は、まったく精神的に進歩せずに、20年過ごしてきたことになる。
まあ、人間とはそんなものなので、清々しいくらいだ。
スポンサーサイト



会員制の焼き鳥屋

PB260025.JPG

歌舞伎町のうらぶれた路地で見かけた、変なお店。
焼き鳥屋のくせに、メンバー制だと。

玄関はガタガタで、窓ひとつない。中の様子はまったく分からない。
そっとドアを開ける。
中は真っ暗である。
人の気配はなく、奥のほうがどうなっているのか分からない。物音すらしない。
どことなく黴臭く、妖気すら漂っている。
いい加減な店名と看板も気になる。

扉を閉め、近くの中華料理店の店主に聞いてみると、「二階に上がったらいいよ。そこに人がいる」とのこと。
しかし、僕は遠慮しといた。

お化け屋敷のような焼き鳥屋。
「メンバー制」をうたっているが、こんな店の「メンバー」には、絶対になりたくないものだ。
KKKかなんかの集会所だろうか。

見世物小屋と豚の脳みそ

友人に誘われて、新宿の花園神社の酉の市に、日本で最後になったという「見世物小屋」に出かけた。

店の前で、マイクを持って延々と煽り文句をしゃべるおばはんの声を聞きながら、中に入る。
退屈で意味不明な「手品」を披露したあと、二人の中年女性が大小色々な蛇を持ってきて見せびらかす。
それが終わると、今夜のヒロイン・蛇食い女の「おみねさん」が登場する。

「おみねさん」は、フランケンシュタインの怪物のようなメイクをした、推定70歳のおばあさんだ。
この人が蛇を食べまくったり、舌にろうそくを垂らしたり、火を吹いたりしてみんなを「驚愕」させていた。泣いている小学生もいる。
芸もすばらしいのだが、僕はこの人の人生について、思いを馳せていた。

彼氏はいるんだろうか、募集していないだろうか。結婚したことがあるのだろうか、夫と「蛇」が原因でけんかしたことがないだろうか……。
「俺と蛇のどっちが大切なんだ!いっつもポリポリ蛇ばっかり食いやがって……」
とかね。
恋愛はしたことがあるんだろうか。
このおばあさんにも、初恋の季節や、恥じらいなどというものがあったのだろうか……。

蛇のことより、このおばあさんの人生のほうが心配になってしまった。

しかしこの「蛇食い女」、後継者がいず、おみねさんが死んだら、この「芸術」は世界から消滅してしまうかもしれないのだ。
今すぐ、政府はおみねさんを人間国宝に指定し、紫綬褒章でも与えて保護を図るべきだろう。
ノーベル平和賞にノミネートするのも悪くない。ぜんぜん「平和」には貢献していないが。


ディープな夜。
見世物小屋を見たあと、みんなで出たばかりのボジョレーヌーボーを買い、歌舞伎町の裏路地にある中華料理店で食事する。
ここはゲテモノの宝庫で、豚の脳みそ、犬鍋、牛の男根などのバラエティに富んだメニューが揃っている。

「愛犬家」の僕としては、犬鍋ははずせなかったのだが、なんとなく「豚の脳みそ」の炒め物を頼む。
上品な豆腐のような味。プリンのような食感。
しかし、心なしか生臭さがある。

ゲテモノには興味があるのだが、それは体調が万全であるときに限る。僕は、なんとなく気分が悪くなってしまった。
口直しにボジョレーを飲む。
フルーティーで、グレープジュースを飲むような感覚である。喉ごしは悪くない。

隣のテーブルの客が、歓声をあげながら、犬鍋の「犬」をつついている。
歌舞伎町の、ディープで訳の分からない夜は、こうやって更けていった。

子供強飯式、おしろい祭り

11月25日は、日光に「子供強飯式」の取材へ。
子供が銀行ギャングか山賊みたいな格好をし、大人に「飯を食え~!」と無理やり食わせる祭り。
青々としたひげあとが素敵である。
日光には、このほか「強飯式」など、無理やり飯を食わせる、SM的な祭りがなぜか多い。
「強卵式」という、鬼が出てきて、大人に無理やり「卵」を食わせるという、変なのもある。

12月2日は福岡県杷木町に「おしろい祭り」を。
大人たちが、顔におしろいを塗りたくって遊ぶ。
昔アメリカンコメディやドリフに、顔にパイやケーキをぶつけるギャグがあったが、あれとそっくりなのだ。

ヨン様宿泊ホテルで女性ファン詰めかけ9人けが

26日正午すぎ、来日中の韓国の人気俳優ペ・ヨンジュンさんが宿泊している東京都千代田区のホテルの正面玄関付近で、詰めかけていたファンがもみ合いで倒れるなどし、女性9人が病院に運ばれた。いずれも軽傷という。

 警視庁によると、ぺ・ヨンジュンさんが車でホテルを出ようとしたところ、一部のファンが車に近寄ろうとして倒れたらしい。東京消防庁によると、けがをした女性はいずれも40代~60代という。
(朝日新聞11月26日)


僕は「ヨン様」には何の興味もなく、この手の騒動にも、まったく関心がない。
しかし、この記事の最後の、
「けがをした女性はいずれも40代~60代という」
というさりげない一句に、なんとなく人生の悲哀というか、真実を感じたので、取り上げてみた。

「女性はいずれも40代~60代」
そうだろうなあ。当たり前かもしれないが、こうやって、巷間言われていた「ヨン様ファン」の実情について、見事に証明されてしまったのだ。この記事の隠された意味は大きい。

なお、この記事では、俳優のことを「ヨン様」とは呼ばず、あくまで「ペさん」で通している。
このあたりも、朝日新聞の「ジャーナリズムの魂」が躍如としていて、好感が持てる。
俗情に媚びない、反俗の精神である。

酒を飲む

このところ、芋焼酎に凝っていて、毎日飲んでいる。

僕は知る人ぞ知る下戸なのだが、このところずっと飲んでいる。
頭の中にいる誰かを追い出したいのだ。
僕は強烈な自我の持ち主だから、時には自分自身を麻痺させ、殺してしまうことが必要なのかもしれない。

酒を飲むのは、緩慢な自殺である。
それは、ヘロインやスピードをきめるのと、少しも変わらない。
酒はドラッグの一種であり、人を異郷へと運ぶ、透明の船なのだ。

微熱

どうも微熱があるようだ。

風呂に入り、梅酒のお湯割りを飲む。
世界が廻っている。
生きるとは、微熱を感じながら前に進むことなのだろうか。

共産主義と資本主義~政治的に正しいおとぎ話

共産主義とは、人間が政府の奴隷になるシステムである。
資本主義とは、人間が金の奴隷になるシステムである。
そして両方とも、奴隷は自分が奴隷であることに気づいていない。

誰も憶えていないだろうが、かつてソ連という国があった。
この国は共産主義だったから、労働者はみんな国家公務員であった。
ウェイターやウェイトレスも公務員だから、無愛想で、形式的なことこの上ない。

あるとき、資本主義の牙城であるアメリカから、一人の旅行者がソ連を訪れた。
彼は憤慨していた。
「この国はいったいなんだ。なんでウェイトレスがあんなにつっけんどんなんだ。アメリカじゃ、どんな客に大しても、ニコリぐらいはするぜ」
それを聞いていた一人のロシア人が、驚いてこう言った。
「なんだ、お前の国のウェイトレスは、金さえもらえれば誰にでも微笑むのか。君らは金の奴隷じゃないか」

選挙をやるための戦争?

ファルージャが激しく攻撃されている。
しかし、米軍や日本政府が主張している、「選挙を行うための戦争」、これ何かおかしくないか。

もともと、選挙というのは、暴力を封じ込めるためにやるのではないか。
戦国時代や原始時代に、選挙はない。
誰でも暴力をふるって、略奪して、「俺は王だ」と宣言すれば、それですむのである。

それではあんまりだというので、人類は次第に賢くなって、選挙という知的な「戦争」を始める。
今でも、選挙で飛び交う現金を「実弾」と呼ぶ。
選挙とは、洗練され、合法化された「戦争」なのである。

選挙は、暴力を否定したところで始まる。
その選挙をやるために暴力を使うとは、何事か。
選挙とは、そこまでしてやるほどのものなのか。
「平和のための戦争」というのと同じくらい、おぞましい詭弁だ。

尻つみ祭り

11月10日は、静岡県伊東市に「尻つみ祭り」を見に行きます。
これは、暗闇の中でお尻を触りあい、最後に「尻相撲」をするという、痴漢系の祭り。
もともと、日本はフリーセックスの国だったから、何でもありなんでしょう。